One Day Thought
大きな木立の梢が 夕刻の空に
溶ける頃
噴水の水面は 残り僅かな光を
湛えている
石造りの欄干には 大きな素焼きの
鉢が置かれ
尚も 艶やかな色を湛えて
赤い花が咲乱れている
驢馬(ろば)の群れが 子ども達を
乗せて横切る
彼等の喝采が 木立の奥に
遠退くにつれ
光の空が 密かに失せて行く
夜の帳(とばり)に向かって
その時 貴方は
気付くだろう
止めどなく 続く
噴水の音に
Memory in Moment